千屋通信所-工作資料站: 中古iPhoneの購入基準・指標・機能などの一覧メモ(2024年6月Ver)

※ある程度モバイル機器の知識がある人向けの内容となります

台湾の3G停波が2024/6/30と目前に迫っており、日本でもauは既に3Gは停波、docomoやSoftbankも停波がアナウンスされている。

これが要因なのか最近3G停波後の音声用端末の購入相談を受けることが多い。
4G(LTE)ネットワークで音声通話を利用する場合、端末側とSIMカードがVoLTEに対応してい必要がある。

Android端末であれば安価で簡単に入手できるが、販売国や地域、販売キャリアによって対応バンドなど仕様が微妙に異なってくることが少なくないのも困りもの。
対応バンドをクリアしていても使い勝手で難があることも少なくないので、正直Google Pixelシリーズ以外は気軽に勧めにくい。Pixel以外は機種ごとにスペック等々を調べる手間がかかり過ぎる。

というわけで、仕様がある程度固まっていて解りやすい(と思われ)万人に勧めやすいiPhoneシリーズの一覧、というか個人的視点のメモ。

なお、筆者はiPhone使用歴は4(新規契約1円)→5c(中古)→3GS(香港渡航中にスマホ突然死で緊急購入)→SE第1世代(中古)→8(中古ジャンク)→12mini(中古)となっている。普段はAndroid機メイン。

なお、この記事は中古で安く手に入れることができ、どれくらい使えるのかを基準に記述している。
極端に使い倒す場合や何か特別なこだわりがある場合は素直に現行販売機種の購入を推奨。

なお、中古端末の購入は信頼性のあるショップで購入することを推奨。可能な限り店頭での現物確認も行った方がいい。
個人的にはイオシス、じゃんぱら、ゲオ辺りが無難か。次点でソフマップ(その他ビックカメラ傘下)かハードオフの店舗販売。

iPhone5以前

iPhone 3G - 技術仕様
https://support.apple.com/ja-jp/112496

iPhone 3GS - 技術仕様
https://support.apple.com/ja-jp/112307

iPhone 4 - 技術仕様
https://support.apple.com/ja-jp/112562

iPhone 4S - 技術仕様
https://support.apple.com/ja-jp/112004

iPhone 5 - 技術仕様
https://support.apple.com/ja-jp/112016

4G/LTEのデータ通信にすら対応していない。
さらにiOSの対応バージョン(5でiOS10.3.3が限界)が古すぎてほとんどのアプリがインストールできないため、実質的にプリインストールされている機能だけしか利用できないと考えた方が良い。

イヤホンジャックがあるので音楽プレイヤーとしては使えなくもないが、4S以前は充電端子がLightning端子ではない点に注意。

動画ファイルの再生は対応ビデオフォーマットに注意。解像度が高すぎると性能的にちゃんと再生できない可能性あり。

データ通信はWiFi経由で利用できないこともないが、Web閲覧は端末の処理性能や画面解像度、ブラウザが最新のSSL証明書の対応できない場合があることからまともに表示できないページも多いと思われる。

iPhone5c/5s

iPhone 5c - 技術仕様
https://support.apple.com/ja-jp/111917

iPhone 5s - 技術仕様
https://support.apple.com/ja-jp/111973

ここから4G/LTEのデータ通信に対応。
但し、初期に策定されたバンドしか対応しておらず、海外販売モデルは地域によって対応バンドがバラバラなので注意が必要。

4G/LTEのデータ通信に対応しているとは言え、VoLTEにも非対応なのでまともに使えるとは言い難い。

iOSの対応バージョンは5cが10.3.3、5sが12.5.4。

iPhone6/6 Plus/6s/6s Plus

iPhone 6 - 技術仕様
https://support.apple.com/ja-jp/111954

iPhone 6 Plus - 技術仕様
https://support.apple.com/ja-jp/111940

iPhone 6s - 技術仕様
https://support.apple.com/ja-jp/111952

iPhone 6s Plus - 技術仕様
https://support.apple.com/ja-jp/111996

ここからVoLTEに対応(制約あり)、イヤホンジャックがなくなる。
あと、NFCチップが載っているのでApplePayの内コンタクトレス決済は一応利用可能とされる(Suica等のFelica系は非対応)。

plusモデルは共に画面が大きいのと、カメラの光学手ぶれ補正機能がある。

音声通話専用端末として使うにもこの辺りが最低ラインだが、流石に古すぎるモデルなので中古販売でも6/6 Plus以前は難あり商品やジャンク扱いになっていることが多い。

iOSの対応バージョンは6/6 Plusが12.5.4(搭載SoCはA8)、iPhone 6s/6s Plusが15.8.2(搭載SoCはA9)。
6/6 PlusだとiOSが古くてアプリがインストールできない場合がある。

6s/6s Plusであれば当面は使えるだろうが、新たに購入する場合はもう少しお金を出して7か8を購入した方がいいだろう。

iPhone SE(第1世代)

iPhone SE - 技術仕様
https://support.apple.com/ja-jp/112005

外装はiPhone 5sがベースで中身はおおむね6s。こちらはイヤホンジャックがあるがNFCチップは載っていない。

最後の4インチディスプレイサイズのiPhoneなので現在も愛用者はいるが、流石に2016年のモデルなので2024年現在は入手性にはやや難あり。

iOSの対応バージョンは6sと同じく15.8.2。搭載SoCも同じくA9。

iPhone7/7 Plus

iPhone 7 - 技術仕様
https://support.apple.com/ja-jp/111943

iPhone 7 Plus - 技術仕様
https://support.apple.com/ja-jp/111953

ここから日本発売モデルにはFelicaが載るためSuica等が利用できるようになるが、PASMOが使えなかったりと制約があるため、ApplePayを利用するのであれば次のiPhone8を選択した方がいい。

また、このモデル以降は4G/LTEデータ通信のキャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation、複数の帯域を利用することによる通信の速度・安定性向上)、IP67耐水・防塵にも対応。

plusモデルは画面が大きいのと、カメラが広角/望遠の2つのレンズがある(手動切替はできない模様)。

流通量が多いため、外装に軽い傷がある程度の状態だと2024年6月現在中古で1万円を切る場合もある。iPhoneディアルカメラ機として最安の7plusは1万～1.2万円くらいから。

iOSの対応バージョンは6s/6s Plus/SE(第1世代)と同じく共に15.8.2。搭載SoCはA10。
しばらくはアプリの最新版も利用できるとは思うが、あまり長く利用し続けられるとは思わない方がいいかもしれない。

iPhone8/8 Plus

iPhone 8 - 技術仕様
https://support.apple.com/ja-jp/111976

iPhone 8 Plus - 技術仕様
https://support.apple.com/ja-jp/111950

外装はiPhone7と差がなく、保護フィルムやケース類はワイヤレス充電を考慮しなければ流用可能なため、後述のSE(第2・第3世代)も含めて選択肢は非常に多い。

ここからApplePayのFelicaの制約がほぼなくなる(海外発売モデルはFelica非対応の場合あり)。
またPD高速充電とワイヤレス充電(Qi規格、MagSafe非対応)に対応となる。

plusモデルは7シリーズと同じく画面が大きいのと、カメラが広角/望遠の2つのレンズがある(今回も手動切替はできない模様)。

スマートフォンとしてまともに使うならこれ以降のモデルを強く推奨する。
但し、カメラの性能は2024年基準で考えると結構厳しい。最低限写ればいい程度の使い方なら問題なく使えるレベルではあるが。

XやXSの廉価版モデルとして売られていた時期もあり流通量が非常に多い。中古販売価格は2024年6月現在およそ1.2～1.5万円辺りから。外装に目立つ傷程度なら1万円前後で売られている場合もあり。

iOSの対応バージョンは共に16.7.8、搭載SoCはA11。iOS17へのアップデートはないとされている。
セキュリティ関連のアップデートは当面はあると思われるが機能追加はないと思われる。

2年以上など長く使い続けるつもりであればプラス3000円くらい出して上位互換のiPhone SE(第2世代)を選んだ方が良い。

iPhone X

iPhone X - 技術仕様
https://support.apple.com/ja-jp/111864

このモデルからTouch ID(指紋認証センサー)がなくなりFace ID(顔認識)に変更され、カメラは広角/望遠レンズのあるデュアルカメラが搭載。

性能面では画面サイズと解像度、バッテリー容量、カメラ性能以外はiPhone8とほぼ差がないため、画面サイズと上記の追加機能が必要でなければ低価格で調達できるiPhone8や後述のSE(第2世代)で十分となりやすいと思われる。

iPhoneのディアルカメラ機が欲しい場合は8Plusと比較することになるが、中古価格の差はあまりない。

中古価格の相場はおよそ2万円くらいから。

iOSの対応バージョンは8シリーズと同じく16.7.8。搭載SoCも同じA11。iOS17へのアップデートはないとされている。

↓カメラ性能検証記事

iPhone 8 Plusと徹底比較　「iPhone X」のカメラは何が進化したのか：荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ - ITmedia Mobile
https://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/1711/20/news089.html

iPhone XS/XS Max/XR

iPhone XS - 技術仕様
https://support.apple.com/ja-jp/111881

iPhone XS Max - 技術仕様
https://support.apple.com/ja-jp/111880

iPhone XR - 技術仕様
https://support.apple.com/ja-jp/111868

このモデルからeSIMに対応。

XRはスペック上ではXSの廉価機種っぽさがあり、さらにシングルカメラなので注意。
画面サイズと解像度とバッテリー容量以外はSE(第2世代)の方が上。

中古販売価格は2024年6月現在およそXSが2.8万円辺りから。XSも性能面の立ち位置が正直なところ中途半端なため、プラス3000～5000円足して11を買った方がコストパフォーマンスは良さげな感はある。

このモデル以降のiOSは最新バージョンに対応しているが、搭載SoCがA12のため現在最新のiOS17.xで止まる可能性が高い。

iPhone 11/11 Pro/11 Pro Max

iPhone 11 - 技術仕様
https://support.apple.com/ja-jp/111865

iPhone 11 Pro - 技術仕様
https://support.apple.com/ja-jp/111879

iPhone 11 Pro Max - 技術仕様
https://support.apple.com/ja-jp/111878

このモデルからカメラ性能が大幅に向上している(その反面背面カメラ部分がバカでかくなる)。

当面のiOSのサポートや一定以上のカメラ性能を求めるなら11シリーズか12miniが選択肢となる。

中古販売価格は2024年6月現在およそ11が3万円辺りから。

iPhone SE(第2世代)

iPhone SE (第2世代) - 技術仕様
https://support.apple.com/ja-jp/111882

外装はiPhone8がベース。そのため保護フィルムやケース類は流用可能なため選択肢は多い。
8ベースなのでTouch ID搭載でシングルカメラとなる。中身はおおむね11相当。
長く使うつもりのであればiPhone8よりこちらを推奨する。1～2年で使い捨てるつもりなら8の方が安上がり。

中古販売価格は2024年6月現在およそ1.5～1.7万円辺りから。

同価格帯の中古Android機種を含めてもトップクラスのコストパフォーマンスを誇るが、画面サイズが4.7インチは最近のスマートフォンを考えると画面が小さい(これの賛否は用途による)、カメラの性能の低さがかなりの弱点となる。
そのため子供にこの機種を買い与える場合はその部分に不満を抱く可能性が高く、また廉価機種として有名なので拒否反応を示される場合があるので、その部分の考慮は必要かと思われる。

搭載SoCがA13とiPhone11と同じため、iOSのアップデートは当面続くものと思われる。

iPhone12/12 mini/12 Pro/12 Pro Max

iPhone 12 - 技術仕様
https://support.apple.com/ja-jp/111876

iPhone 12 mini - 技術仕様
https://support.apple.com/ja-jp/111877

iPhone 12 Pro - 技術仕様
https://support.apple.com/ja-jp/111875

iPhone 12 Pro Max - 技術仕様
https://support.apple.com/ja-jp/111874

このモデルから5Gのデータ通信に対応。2024年時点では5G通信ができないと困るケースは相当なレアケースなため、普通に使っている分には数年は気にする必要はないと思われる。

中古販売価格は2024年6月現在は12は4万円辺り、12miniは3.5万円くらいからと11と同等クラス、搭載SoCがA14と11より1世代新しいのでコストパフォーマンスは高め。
値段重視で中古購入を検討するのであればこの世代が上限かと思われる。

なお、12miniはケース等の種類や流通量が少ないので注意。iPhoneシリーズではあるので他の同世代のiPhoneより少ないというだけの話ではあるが。

iPhone13/13 mini/13 Pro/13 Pro Max

iPhone 13 - 技術仕様
https://support.apple.com/ja-jp/111872

iPhone 13 mini - 技術仕様
https://support.apple.com/ja-jp/111873

iPhone 13 Pro - 技術仕様
https://support.apple.com/ja-jp/111871

iPhone 13 Pro Max - 技術仕様
https://support.apple.com/ja-jp/111870

このシリーズ以降は日本で発売されたモデルはSIMロックがかかっていない。

2024年6月現在、中古の価格帯は13が6.5万円、13miniが5.5万円くらいから。

この世代辺りから価格が跳ね上がってくるため、性能が要求されるゲームアプリを動かすでもなければオーバースペック感が強い。

13miniは12mini同様、性能に対するパフォーマンスに優れるが、同じくケース等の種類や流通量が少ない問題がある。

また、12miniと13miniは形状はほぼ同じだが後者の方が厚みが1.5mm厚い、表面上部のノッチの部分の前面カメラやセンサー類の位置が若干異なる。ケース類はフィット感が緩いものであれば流用できるかもしれない。液晶保護フィルムはノッチ部分の切り欠きの形状次第。(ハードウェア機能の場所：12mini、13mini)

iPhone SE(第3世代)

iPhone SE (第3世代) - 技術仕様
https://support.apple.com/ja-jp/111866

iPhone SE (第2世代)と外装は全く同じで中身が13相当にアップグレードされた感じ。
Touch ID搭載でシングルカメラ、MagSafe非対応。
SE第3世代で勝る点は5G通信対応、SoCが2世代新しいA15、カメラの画像処理エンジンが若干進化している点。

中古販売価格は2024年6月現在およそ3.5万円辺りから。

SE第2世代と比べると明確に異なる点は5G通信の有無くらいなので、現状はコストパフォーマンスを考えると相場が半額以下の第2世代の方が良いかと思われる。状態が良い中古品を長く使うという選択肢もあるが…

iPhone 14 以降

iPhone 14 - 技術仕様
https://support.apple.com/ja-jp/111850

iPhone 14 Pro - 技術仕様
https://support.apple.com/ja-jp/111849

iPhone 14 Pro Max - 技術仕様
https://support.apple.com/ja-jp/111846

iPhone 15 - 技術仕様
https://support.apple.com/ja-jp/111831

iPhone 15 Pro - 技術仕様
https://support.apple.com/ja-jp/111829

iPhone 15 Pro Max - 技術仕様
https://support.apple.com/ja-jp/111828

iPhone13シリーズと比較すると明確に異なる点はカメラ性能以外はないと言わざる負えない。2024年現在の中古価格相場はiPhone14でおよそ8万円前後から、15は10万円辺りからとコストパフォーマンスを考えて購入する価格帯とは言えない。

一応、iPhone 15シリーズはLightning端子からUSB-C端子に変更されているのは明確な強みではあるか(但しiPhone15のみUSB2.0の点には注意)

で、結局どれを買えばいいの？

性能面やiOSのサポートなど考慮すると…

最低限の機能でとにかく安く→iPhone SE(第2世代)

一通り使えるレベルで安く→iPhone11シリーズ、iPhone12mini

5G通信にも対応しておきたい→iPhone12シリーズ、iPhone13mini、iPhone SE(第3世代)

最安を求めるならiPhone7や8の方が安いと言えば安いが、型落ちが過ぎるので万人におすすめできるとは言い難い。

千屋通信所-工作資料站

2024/06/20

中古iPhoneの購入基準・指標・機能などの一覧メモ(2024年6月Ver)